| *** eleven window1 * from yui **--------------------------* |
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肩で揃えた金の髪を揺らして、少女は店先に並べられたバケツの一つを笑顔で指さした。 「これとこれで可愛いブーケを作ってくださいな♪」 訪れた春を感じさせる花々のなかから、とりわけ明るい色の花を少女は選んだ。リボンの色はどうしましょう?と店員に聞かれ、笑顔のままにうきうきと弾んだ声で応える。 「そうですね〜。真っ白なレースと…あとピンクの細いリボンがあったらそれでお願いします♪」 「お友達への贈り物ですか?」 「あら、ハズレですわ〜♪ 実は”恋人さん”への贈り物なんですよv」 「ああ、そうなん…?…ですか」 一瞬、動きの止まった店員の様子も気にすることなく、少女はちょうど出来上がったブーケを大事そうに胸に抱える。 「すっごく可愛いですわ〜♪ありがとうございます」 そうして軽い足取りで少女が立ち去った後にはしきりと首を捻る花屋の店員の姿があった。 少女の言う『恋人』がどんな人物なのか? 知らないということも時には幸せなのかもしれなかった。 |
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