*** eleven window3 * from yui ***-------------------------*


「ずいぶんご機嫌なのねv レスキュー」
 洋菓子店の前でウィンドウを覗き込んでいた少女の背後から、明るい声が響いた。
 店の中の菓子ではなく、ウィンドウのガラスに映る自分と花束の様子を見ていた少女はそこに見慣れた相手の姿を見つけ、にっこり笑顔で振り返った。
「あら、ユイちゃん♪」
「ここのケーキ屋さんのお菓子っておいしいのよね〜♪ …って、それ、すっごく可愛いブーケじゃない。どーしたの?」
 いいなあと目を輝かせる相手に、少女は我が意を得たりと身を乗り出す。
「これからプレゼントしにいくところなんです。ね、ね、ユイちゃんっ!これってやっぱりとっても素敵ですよね〜♪」
「うん!あたしも欲しいくらいだわ。どこのお店で買ったの?」
「それならこの通りの先ですけど…ユイちゃん」
 少女のちょっと慌てた様子に怪訝そうな顔が向けられる。
「どうかした?レスキュー」
「あの、そういえばさっきシンクロさんがユイちゃんを探してましたわ!なんだかとっても急いでいたみたい」
「それって、事件!?それならそうと先に…」
 腕のコムコンに目を走らせ、表情を一変させた相手に少女は急いで手を振った。
「ちがいます〜。事件じゃないんですけど、その、あの、とにかくすぐシンクロさんを探した方がいいですわ!お花屋さんはその後になさった方がいいと思います〜」
 絶対に!と握りこぶし付きの力説に気圧されてはもう頷くしかない。
「な、なんだかよくわかんないけど、そうする」
 じゃあ、またねと急いで走り去ってゆく背中を見送り、
「これで貸し二つですわ♪シンクロさん」
 金の髪の少女は楽しげな声で小さく呟いた。  


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